XMの作成についてあれこれ
最近XM形式(およびその延長でSPC)でも曲を作り始めました。それに関する雑記です。Famitrackerでトラッカーというものを知り、他のも使ってみたくなった、というかなり限定された状況のメモです。
Famitrackerから他のトラッカーへの移行について
私は、作曲ツールとしてFamitrackerに触れ、そこから別のトラッカーに手を出そうと考えました。Famitrackeもまだ使っていますが、chiptune以外の曲も作ってみたいと思ったのです。
Famitrackerから移行しやすいのは、MilkyTrackerやOpenMPTあたりだと感じました。ただ、それぞれに特徴があります。私が現在主に使っているのはMilkyTrackerであり、その特徴について述べたいと思います。
MilkyTrackerは機能が比較的シンプルで、初心者でも理解しやすいと感じました。また、wavを読み込むだけでなく、矩形波、三角波、鋸波、サイン波等の単純波形を生成する機能があります。マウスで波形を描くこともできます。波形メモリ音源のような使い方もできます。
また、波形のループポイント設定をマウスで直感的に行うことができます。波形の表示倍率はマウスホイールで変更できます。wavファイルにループポイントを埋め込んでおくと、インポート時に反映されます。
また、ショートカットキーの割り当て方式を選ぶことができます。config→misc.→Editmodeで設定できます。「Ctrl+cでコピー」といった使い方をしたい場合MilkyTracker edit modeを選択すると良いでしょう。
トラッカーでの音楽作成について
Famitracker以外のトラッカーで曲を作る際に、初心者として苦労する点です。
(1)波形のループポイント設定にそこそこ時間を要する。
打楽器等短い波形で済む場合や、容量を気にせず長い波形を使う場合は別として、波形にはループポイントを設定する必要があります。ループポイントを設定するには、ループ全体として滑らかな流れになるか、ループする瞬間にプチノイズが発生しないか、という2つの視点が必要になります。自然なループを作るのはなかなか難しいですが、それぞれの音色の特徴を知るのに役立つかもしれません。
(2)元の音色から音高を大幅に変えると想定外の音になる。
オクターブを下げればざらざらした音に、上げれば耳障りな音になる、といったことがよくあります。音色の使い方によっては複数の音高の波形を用意する必要があります。また、音高によってループが不自然になったりプチノイズが目立ったりすることがあります。
(3)ノート入力時に固まることがある(MilkyTracker限定)。
環境によるかもしれません。ちなみに私はMIDIキーボードをつないで使っています。
上に書いたことを除けば、Famitrackerとそれほど変わらない感覚で作業できると思います。
余談
Famitracker以外のトラッカーに移行した結果、パン振りというものも考える必要が出てきました(トラッカーに限った話ではないですが)。FC音源はモノラルだったため、そもそもパン振りできません。調子に乗ってパン振りしまくったら気持ち悪くなりました。なかなか調整が難しいです。ちなみに、先日公開した「SFC音源試作集」ではパン振りをほとんどしていなかったと思います。
8チャンネル以内に収めた数十kbのXMさえ作ってしまえば、SPCに変換できてしまいます。ただ、エコーやFIRフィルタ係数等、凝ろうとすれば細かな設定が必要になります。SPCの作成方法については既に解説されているサイトがいくつかあるため、興味のある方は探してみてください(丸投げ)。
ところで、OpenMPTはVSTを呼び出して使うことができます(対応していないものもあります)。ただ、IT形式等に出力した時に、VSTを使った音色は鳴りません(もしかしたら鳴らす方法もあるのかもしれませんが)。wav出力すれば問題ありません。
結果、私はVSTをいじるのに夢中になり、曲作りが滞ってしまいました。めでたしめでたし(オイ)。