FamiTrackerの基本についてあれこれ


FamiTrackerの基本について、記事を作るのをすっかり忘れていました。
FamiTrackerで曲を打ち込む際の基本的な技術について、私が今まで使ってきた範囲で記します。
以前別のページで解説したもの、解説が不要と思われるもの、私が使ったことのない機能については触れていません。
本当に初歩的な操作については、FamiTracker付属のマニュアルや、“mck wiki”(内、FamiTrackerの項)等をご覧ください。
各種エフェクトについて、ここでは「~エフェクト」と呼びます。また、FamiTrackerのバージョンは0.4.4(2014年10月12日現在最新)を想定しています。
具体的なゲーム名を例として挙げている部分がありますが、分からなくても内容の理解に影響はないと思われます。

<目次>

ノイズ以外のチャンネルを用いたドラム
ノイズドラムのアタック部分を強調する方法
矩形波のアタック部分を強調する方法
7エフェクト
Dエフェクト
Pエフェクト
Qエフェクト、Rエフェクト
Sエフェクト
VRC6の鋸波について
VRC7のユーザー定義音色の制限
FDSの波形を数値指定により編集する方法


<ノイズ以外のチャンネルを用いたドラム>

・矩形波ドラムその1
例えば、Instrument側で以下のような設定をします。
Volume 15 15 15 15 15 15 15 14 13 11 9 6 4 2 1 0
Pitch 0 40 | 80
Duty 2
Instrumentの設定におけるPitchは、数値が大きいほど低くなり、数値が大きいほど高くなります。|はループの開始場所です。
簡単に言えば、デューティ比が50%の矩形波のピッチを急激に下げるということです。すると、キックのような音になります。
タムのような音にしたい場合は、上記よりもピッチをゆっくり下げる設定にします。
補足です。
このPitch指定は、絶対的な数値を指定するものではありません。例えば[40 0]と入れた場合、ピッチが40下がった状態が続くことになります。
これを利用し、ピッチの下降をループさせることで、ピッチを下げ続けるようにするというわけです。
ちなみに、周波数を下げずに一瞬鳴らすだけでもドラムのような音に聴こえる場合があります。

・三角波ドラム
上記の矩形波ドラムの応用です。例えば、Instrument側で以下のような設定をします。
Volume 15 15 15 15 15 15 15 15 15 0
Pitch 0 25 | 45
これをC-4あたりで鳴らすとキックのような音になります。タムの場合はもう少し緩やかな設定にします。

・矩形波ドラムその2
デューティ比が50%の矩形波にLエフェクトを用いる方法です。パターンエディタに以下のように記します。
G-4 00 - I01
すると、「レッキングクルー」や「バルーンファイト」で使われたタム(?)のような音になります(同じ音かは分かりません)。
2エフェクトを用いた場合や、前述の方法を用いたドラムとは異なるピッチの下がり方になるようです。
H・Iエフェクト(ハードウェアスウィープ)は、内蔵音源の矩形波にしか効きません。


<ノイズドラムのアタック部分を強調する方法>

代表的、かつ複雑でない例を挙げます。

(1)音量変化による方法
InstrumentのVolumeの項目を以下のように設定します。
例)12 11 4 3 2 2 2 2 2 1 1 1 1 0
アタック部分の音量とそれ以降の音量の差を大きくつける方法です。

(2)周波数変化による方法
InstrumentのArpeggioの項目を以下のように設定します。音量変化については省略します。
例1)-1 0
この状態で6-#~8-#あたりを鳴らすと、アタック部分が丸みを帯びた感じのスネアになります。

例2)-6 4 0
この状態で6-#~8-#あたりを鳴らすと、アタック強めのスネアになります。もう少し控えめにしたい場合は、[-6 0]くらいにします。
ちなみに、0-#~2-#あたりの音は、周波数に急な変化を加えると時々耳障りな音になる場合があります。

例3)1 -1 0
0-#、1-#あたりを鳴らすとアタック強めのキックになります。

(3)短周期・長周期の切り替えによる方法
InstrumentのDuty/Noiseの項目を以下のように設定します。
例)1 1 0
アタック部分のみ短周期ノイズにするという方法です。短周期ノイズは長周期ノイズ以上に発音ごとの音のばらつきが目立つため、注意が必要です。

(4)他のチャンネルとの重ね合わせによる方法
前項で述べた矩形波ドラムや三角波ドラムとノイズを重ねてアタックを強調するという方法もあります。


<矩形波のアタック部分を強調する方法>

前項で述べたVolumeやArpeggioによる方法は矩形波でも応用が利きます。ここでは、それ以外の方法を述べます。

(1)デューティ比変化による方法
InstrumentのDuty/Noiseの項目を以下のように設定します。
例)1 0
場合によって[1 2]、[0 1]等組み合わせを変えます。[1 1 0]と、先頭部分を長くしてみるのもありです。

(2)ピッチ変化による方法
InstrumentのPitchを下記のように設定します。
例)4 -4
ピッチを下げた状態で発音し、直後にピッチをデフォルト値に戻しています。簡単にいえば、発音時に一瞬ピッチベンドを入れるということです。
逆に、ピッチを下げる場合はPitchを下記のように設定します。
例)-4 4
こちらは、コナミのFCソフト「ガンサイト」等で使われているような感じの音です。「ガンサイト」の場合はもっと大きくピッチを変化(8~10くらい?)させているように聴こえます。
これを音階単位で行いたい場合は、InstrumentのArpeggioで設定します。


<7エフェクト>

マニュアルにはTremoloとありますが、実際は音量ビブラートを表現したい時に役立ちます。


<Dエフェクト>

frameを途中で終わらせ、次のframeにジャンプする機能です。
。Dの後に入れる数値によってジャンプ後のrowの開始位置を指定できます。D00なら次のframeの最初にジャンプします。
一部のframeだけ長さを変えたい場合や、曲の先頭に無音部分を付けたい場合等に役立ちます。
どのチャンネルにも有効です。


<Pエフェクト>

ピッチを指定することができます。80を基準とし、それより数値が大きければピッチが高くなり、小さければピッチが低くなります。
InstrumentのPitchとは正負が逆です。
デチューンを表現したい際にも役立ちます。下記のようにします。
C-3 00 F --- C-3 00 6 P7F
また、下記のようにディレイと併用すると違った聴こえ方になります。
C-3 00 F --- --- -- - ---
--- -- - --- C-3 00 - P7F
通常のディレイでは音がぶつかってしまう場合にも効果的です。


<Qエフェクト、Rエフェクト>

ピッチベンドの表現に使えます。例えば、B-3からC-4へとピッチを変化させる場合は以下のようにします。
B-3 00 - Q11
1・2エフェクトとは異なり、変化の幅を音階単位で指定できます。
ピッチをゆっくり変化させたり、大きく変化させたりする場合は1・2エフェクトを使うと良いかもしれません。


<Sエフェクト>

三角波の音長をパターンエディタ側で決めたい時にも役立ちます。例えば、下記のようにします。
C-3 00 - --- --- -- - S02 C-3 00 - --- どのタイミングで音が止まるかは、BPM(画面右下に表示)によって異なります。

<VRC6の鋸波について>

音色番号を奇数にすると、音量の値がオーバーフローし、波形が変化した状態になるようです。この状態では音量を変化させることはできません。
しかし、発音中に音色番号を変えれば音量を変化させることができます。Instrumentの設定を以下のようにすることで、鋸波(実際は鋸波の形ではありませんが)のアタックを強めるといった使い方ができます。
Volume 15 15 13 11 8 6 5 4 3 2 0
Pulse Width 1 0
また、音色番号を奇数にしている状態で音量値を変化させると、音量自体はほとんど変わりませんが、鋸波の形状が若干変わります。


<VRC7のユーザー定義音色の制限>

VRC7のユーザー定義音色(Instrumentで“Patch #0 - (custom patch)”と表示されるもの)は、1つの曲に1つしか作れないというわけではなく、同時に鳴らすことができないという仕様です。
例えば、Instrument番号00と01でそれぞれユーザー定義音色を作った場合、下記のような使い方をすれば問題ありません。
C-3 00 - ---
--- -- - ---
C-3 01 - ---
--- -- - ---
C-3 00 - ---
他のチャンネルに分けて使用しても同様です。同時に鳴らさないようにすれば、ユーザー定義音色は複数使えるということです。

<FDSの波形を数値指定により編集する方法>

説明書でも触れられている内容ですが、念のため記しておきます。
N163の波形データは数値指定で編集するための欄(MML string)がありますが、FDSの場合はありません。
しかし、間接的ではありますが、FDSの波形も数値指定による編集が可能です。
FDSのInstrument設定画面を開き、Copy waveをクリックします。すると、波形データがクリップボードにコピーされます。
それをテキストエディタに貼り付け、編集してからそのテキスト全体をクリップボードにコピーします。
そしてInstrument画面に戻り、Paste waveをクリックします。これにより、FDS波形を数値指定により編集することができます。数値は0~63の範囲で指定し、それを64個、半角スペースで区切って並べる形式です。

仕様を知っていれば最初のCopy waveは不要です。



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